逃げた外国人技能実習生はどこへ行くのか?待っているのは結局闇の世界

逃げた外国人技能実習生はどこへ行くのか?待っているのは結局闇の世界 おすすめ

外国人技能実習生は本当に「現代の奴隷制度」なのか⑤

「逃げるならここに連絡するといいよ」 という噂はすぐに広まります。 日本人が海外に留学する時も同様と思いますが、同じ境遇のコミュニティーには有益な情報が飛び交うものです。

難民申請して、いわゆる「偽装難民」になるケース

日本には「難民認定制度」というものがあり、逃げた実習生はすぐにその制度を申請します。

先に言ってしまうと、この制度を利用した手口は今年から使えなくなりました。 その理由は後述します。

日本の難民認定はとても厳しく、 2017年に難民申請をした外国人1万9629人中、難民認定されたのはわずか20人(0.2%)でした。

しかし別に認定される必要はないのです。

偽装難民のフロー 難民申請 ↓ 6か月経過後、認定されず ↓ しかし就労許可は出る ↓ 再び難民申請 ↓ これを繰り返す

申請から6か月経過後は、認定されてもされなくても就労許可が出ます。 そして申請は何度でも出来ます。 それが実習生たちの狙いです。

落ちたらまた申請して、審査中働く。 落ちたらまた申請して、審査中働く。

無限ループが可能だったのです。

逃げて難民申請をしている実習生は一応在留カードを持っていますから、 日本に合法的に滞在していることになります。

逃げられた組合側も、捕まえて連れ戻したり、強制帰国などの手段を取ることは難しいのです。

難民申請はもう出来ない!?偽装難民をなくすために取られた対策

この、本当の難民にはいい迷惑な、「偽装難民」作戦は、 割とポピュラーで、ギリギリ合法な手口でしたが、今年に入って法務省が以下の様な発表をしました。 こちらは法務省が実習生用に簡単な日本語に直してくれていて、大変わかりやすいです。

法務省から発表された内容

法務省より難民認定申請を考えている技能実習生の皆様へ
法務省HPより、難民認定申請を考えている技能実習生の皆様へ

難民認定申請を考えている技能実習生の皆様へ

法務省では、これまでは、正規に在留する外国人が難民認定申請した場合、 申請から6か月経過後、原則として就労を許可する運用を行っていましたが、本年(平成30年)1月15日に、難民認定手続き中の申請者に付与する在留資格の運用を見直しました。 具体的に、技能実習生のケースで言えば、実習先から失踪した後や、 技能実習計画を終了した後に難民認定申請した場合は、申請から6か月経過後も、 原則として就労を許可しないこととしました。 (注1)技能実習を続けながら難民認定申請することは可能です。 (注2)難民条約上の難民である可能性が高い場合、又は本国情勢等により人道上の配慮を要する可能性が高い場合に限り、 就労を許可します。 なお、実習先で技能実習法令に違反があると感じた場合や技能実習を続けることに不安がある場合など、相談したい事があるときは、外国人技能実習機構にご相談ください。 (「技能実習生手帳」64ページ以下参照)。 法務省HP、難民認定申請を考えている留学生の皆様へ(各国語版)より http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00501.html

難民申請をしている外国人が、実習生や留学生として入国している場合、 ほとんどのケースで就労を許可されなくなったので、もうこの手は使えなくなりました。

在留カードを偽造して働いているケース

在留カード偽造業者は実習生や留学生に口コミで広く知られています。

・逃げるならまずここへ行け ・誰々を頼れ

偽造カード業者もやはり外国人が多いそうです。

在留カードは偽造を難しくするために、透かしが施されたりとかなり凝った作りなのですが、 商店街の飯屋のご主人を騙すのに、そこまでの細工は必要ないですからね。

そしてバレて強制送還されるまで働き続けます。 強制送還にかかる費用は日本の税金から出されますので、 自力で帰るよりお得なわけです。

「もっと稼げるとこ紹介するよ?」とブローカーに騙されるケース

ジャパンドリームを夢見る実習生は、自国の送り出し機関に「日本で働けば月40万稼げるよ!」と言われ、それを信じて来日している人も少なくありません。

しかし最低賃金から家賃などを引かれた手取りは12~16万程度の場合が多いです。

「こんなはずじゃなかった!」とガッカリするのも理解できます。

そこへ忍び寄るブローカーの影。

「我々ならもっと稼がせてあげられるよ…?」

そして逃げた先に待っているのは、過酷な労働と、よくわからない天引きがされたお給料…。

不法滞在となった彼らに、もう選択肢はありません。

ブローカーに手数料を抜かれ続けて働く道しか残っていないのです。

まとめ

外国人技能実習生は2018年現在、滞在期間が最長5年になっていますが、 3年目に行われる滞在延長のための試験は、日本語能力の他に従事している仕事の専門知識が必要とされる、大変難しい試験のため、ほとんどの人が3年以内に帰国します。

長くいて欲しいと考える企業は、お金を出して予備校(自動車免許の裏講習みたいな感じ?)に通わせるところもあるようですが、 この試験をパスする実習生は、なかなかいないようです。

実習生に期待するのは「日本人がやりたがらない単純労働」で、本気で「技能」を教えている企業が少ないせいでしょうか。

「もっと稼がせてくれる」ブローカーの存在は、実習生の口コミで紹介されることが多い様ですが、その先に待つものを知っている人は多くありません。 利益を横取りする悪い人に捕まる可能性が高いので、あまり良い結果にはならないと思います。

次:実習生の過酷な労働環境は、国の制度のせい?

コメント